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Workshop●ワークショップ
「質問」からはじめるエンパワーメント―最初の一歩
Empowering patients with powerful questions
大橋 健
1
,
岡崎 研太郎
2
,
山本 壽一
3
1東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝科
2国立病院機構京都医療センター予防医学研究室
3ハートライフ病院糖尿病センター
pp.523-533
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100718
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筆者自身,以前から「エンパワーメント」という言葉とその理念を知ってはいたのですが,「では,どうするの? 何からやるの?」という,最初の一歩がなかなかわかりませんでした.しかし,あるときふと思ったのです.エンパワーメントの理念では,患者さんはもともと「できる存在」であり,自分の中に「答え」を持っていると考えます.患者さんの中に「答え」があるなら,私たちが患者さんに提供できるのは,「答え」でなく,それを引き出す「質問」ではないか,と.
毛利貴子先生(ハートライフ病院)の「患者満足度を高めるには,患者さんに問いかけをするといい」という発表があって(毛利貴子,玉那覇美幸,大城郁子,他.患者に尋ねることの大切さ―詳しい質問よりも質問された方が患者は満足している.糖尿病 49増刊 1:s-278, 2006),これは間違っていないと確信を高めて,療養支援のための「質問力」ということを考えています.そのへんを皆さんと何か共有できればいいなと思っています.(大橋 健)
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