Japanese
English
Perspective●展望
糖尿病と消化器癌検診
Diabetes mellitus and the screening for gastroenterological cancer
望月 福治
1
1仙台厚生病院健康管理センター
pp.243-244
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100588
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- サイト内被引用 Cited by
長年,胃癌検診に携わっていると,所見なしとされて数カ月後に消化器症状を訴え膵癌であったということを時に経験する.一方,長期にわたり高血圧や糖尿病などの慢性疾患で通院する患者のなかから,胃や大腸の進行癌が発見されることがある.検診大国日本といわれながらなぜであろうか?
消化器癌集団検診の成績をみてみよう(Box 1).肝胆膵の癌の発見率はかなり低く検診になじまない.胃と大腸癌の発見率は0.15%前後であるが,受診率をみると13~16%と意外に低い.つまり集団検診を受けない未受診者はかなり多い.他方,消化器癌の特徴のひとつは無症状ともいわれるが,癌が進行し症状が出て初めて病院や診療所を訪れる人が多いともいえる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.