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「第3回,糖尿病-心理と行動研究会」が2003年,9月7日東京ビッグサイトにて約800名の参加者を集めて開催された.午前の部は,Barbara Anderson先生(Associate Professor of Pediatric Endocrinology and Metabolism, Baylor College of Medicine, Houston,写真上)による,「小児および思春期糖尿病患者とその家族に対する心理ケア」についての講演であり,その後内潟安子先生の司会による下記パネルディスカッションが行われた(写真下).
「小児-思春期糖尿病患者とその家族に対する心理ケアに関するQ&A」
〈司会進行〉東京女子医科大学 糖尿病センター内潟安子先生
〈質問者〉九州大学 医学部 心療内科 瀧井正人先生
高知医科大学 小児思春期医学 岡田泰助先生
大分医科大学 地域・老年看護学 桶田俊光先生
ハートライフ病院 糖尿病センター 山本壽一先生
〈回答者〉Barbara Anderson, Ph.D.
子どもの成長に合わせた介入が大切であり,小児期は両親が積極的に患児にかかわることが大切であるが,日本では発症早期に親子関係が強固になりすぎているのではとの討論があった.思春期前期には,子どもの能力が伸びる時でありそれを支えることが医療スタッフに求められる.思春期にはうつ状態,摂食障害などの危険があり親・子の衝突を避け,親・子と医療スタッフのチームワークが大切であることが討論された.完璧主義をさけ,ネガティブな感情を和らげることが医療スタッフに求められ,このためにはファミリー・セラピーの重要性が浮き彫りにされた.
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