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Perspective●展望
生命哲学とメタボリックシンドローム
Philosophy of life and metabolic syndrome
石井 均
1
1天理よろづ相談所病院内分泌内科
pp.8-9
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100452
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2006年の流行語大賞は,「イナバウアー」と「品格」であった.「トリノオリンピックは,なかったことにしよう」とさえ言われかけていた日本選手団の不振を,「イナバウアー」が救ってくれた.荒川静香さんが見せたその演技は優雅さとともに品格をも感じさせるものであった.藤原正彦氏の『国家の品格』は,「日本人が備えていたはずの品格について説き,儲かれば何でもよいというマネーゲーム全盛の世の中に一石を投じた」と評されている.
大賞にはならなかったが,流行語トップテンのなかに,「メタボリックシンドローム」が入っている.受賞者は(社)日本内科学会である.医学領域では2003年の「SARS」以来であるが,国際的にパニックを引き起こした「SARS」に匹敵するほど,「メタボリックシンドローム」が話題になったことを示している.たしかに,バラエティ番組から,一般ニュース,健康番組まで「メタボリックシンドローム」が取り上げられない日はなかったし,筆者の施設においても本年度の健康診断から腹囲測定が加わった.
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