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特集 糖尿病診療のエビデンス&プラクティス―欧米のエビデンスを日本でどこまで活かせるか
2型糖尿病患者に関するエビデンス&プラクティス
2型糖尿病患者のメンタルケア
Psychosocial intervention for type 2 diabetes
毛利 貴子
1
,
山本 壽一
1
1ハートライフ病院糖尿病センター
キーワード:
①心理行動的介入
,
②セルフケア行動
,
③行動変容
,
④変化ステージモデル
Keyword:
①心理行動的介入
,
②セルフケア行動
,
③行動変容
,
④変化ステージモデル
pp.729-733
発行日 2006年9月15日
Published Date 2006/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100304
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2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善するのに心理学的な介入は有効であるか
2型糖尿病患者における治療の中心は,食事・運動療法であるため,これまでのライフスタイルを変更し,日常生活に直結する行動を変化するには大変な困難が伴うと予想される.アドヒアランスの困難さや心理学的な問題が,血糖コントロール不良な状態と関連していることが予測されており,メタアナリシスによっても心理学的な介入の有効性についての見解が出されている1).
それによると,2型糖尿病患者でのRCT(randamized control trial)で,カウンセリング,認知行動療法,心理力学的療法などの心理学的な療法を行ったものを抽出し,12の研究の結果を総合すると,心理学的な介入を行った群とコントロール群間での,糖化ヘモグロビンの改善に関する標準化効果量(standardized difference)は-0.32%で,心理療法を受けた群での糖化ヘモグロビンは0.76%改善していた1)(Box 1).
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