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Updates 2007●糖尿病学の進歩
医療者にとって「多理論統合モデル(変化ステージモデル)」とは何か―Prochaska JO先生(ロードアイランド大学教授)に聞く
Significance of transtheoretical model for health care providers
石井 均
,
津田 彰
Prochaska JO
1
1ロードアイランド大学
pp.181-192
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100285
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筆者が1993年にJoslin糖尿病センターで糖尿病患者さんの行動変化について勉強していたとき,指導者であったAlan Jacobson先生から,「最近とても参考になる心理・行動モデルがある」と紹介されたのが,多理論統合モデル(Transtheoretical Model:TTM/変化ステージモデル)でした.その理論は,有力な心理療法理論を,精神分析療法から行動療法まで幅広く取り入れて統合化したもので,折衷理論と呼ばれていました.禁煙行動の獲得過程をモデルとして作られた理論でしたが,すでに運動療法などに応用されていました.
その後,日本でこの理論の糖尿病治療への応用を進めてきました.「多理論統合モデル」という名称はその由来からしてそのまま使うべきだったのですが,これだけはとっつきやすさを重視して,「変化ステージモデル」と名づけて紹介しました.その理論は,明快性と実際性で多くの方々に受け入れられてきました.今回,久留米大学文学部心理学科教授津田彰先生のご尽力により,長年の夢であった開発者に詳しいお話をお伺いできる機会に恵まれました.モデル開発の意図 ,方法,意義などについてお尋ねします.(石井 均)
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