特別記事
[インタビュー]生活習慣病改善に効果的な「変化ステージモデル」とは何か―考案者のプロチャスカ先生に聞く
ジェームス・O・プロチャスカ
1
,
山田 冨美雄
2
,
堤 俊彦
3
1ロードアイランド大学(心理学,臨床健康心理学)
2大阪人間科学大学人間科学部
3近畿福祉大学社会福祉学部
pp.369-374,375
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100869
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「変化ステージモデル」に則った介入を行えば,標準的なプログラムに比べて,禁煙者が時間とともに有意に増加することが,プロチャスカ先生の研究によって報告されました1).地域住民である喫煙者739人を対象に行われたこの調査では,「前熟考期」の者には禁煙行動を求めず考え方の変化を賞賛し,「熟考期」の者に対しては小さな行動変化を考え出すなど,各変化ステージに合わせた介入を行いました.その結果,1.5年後には,通常の禁煙プログラム群に比べて2倍以上の禁煙率が得られました.
一方,肥満糖尿患者を対象とした研究では2),介入群には普段食べている食事をベースにその一部を変更する方法を取り,個別に状況への対応策を話し合いました.食べ過ぎにつながる状況回避も練習するなど,「変化ステージモデル」を用いて「準備期」および「行動期」における適切な介入方法を実施した結果,コントロール群に比べて,運動量,コレステロール摂取量,体重,HbA1cの改善が6カ月まで持続しました(以上,文献7)より).
これら生活習慣病の改善に効果的な「変化ステージモデル」とは,何なのか.昨年10月に「日本健康心理学会第15回大会(会長/春木豊早稲田大学教授)に招聘された,考案者のプロチャスカ先生にお話をお聞きしました.
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