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Updates 2006
「糖尿病治療ガイド2006-2007」改訂のポイント―どこが変わったか? どのように使えばよいか?
Revisions of the Guidebook for the Treatment of Diabetes Mellitus―from 2004-2005 to 2006-2007
大久保 雅通
1
1内科 久安医院
pp.626-630
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100267
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現時点での最新の内容を盛り込んだが,一部は次回での改善を望む
「糖尿病治療ガイド」(日本糖尿病学会編,文光堂刊,以下「治療ガイド」)が2年ぶりに改訂され,最新の2006-2007(以下新版,2004-2005を旧版と記す)となった.改訂された内容は多岐にわたるが,本稿では,1)実地臨床上特に重要な事項(主として医師向け),2)日本糖尿病療養指導士受験ガイドブック2005-20061)に追加して理解すべき事項(主としてコメディカル向け)の2点に絞り解説を行う.ここで解説する内容は,2007年に行われる予定の日本糖尿病療養指導士認定試験を意識したものでないことに留意されたい.なお文中に示すページ数はすべて新版に対応したものである.
糖尿病の疾患概念
1)C-ペプチドの診断価値
インスリン分泌能の指標として血中C-ペプチドに関する記載が加わった(9ページ).外来診療においては,蓄尿や糖負荷を必要としないため,簡便で活用範囲の広い指標として期待される.食後のC-ペプチドの基準が示されていないが,筆者はとりあえず2ng/mLをインスリン治療を考慮するレベルと考えている.これについては,今後詳細な検討が行われることを期待したい.なお平均血糖値を反映する指標として,新版でもフルクトサミンが記載されているが,2006年の診療報酬改定によって保険収載から外れたため,今後使用される機会は減るものと思われる.
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