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特集 患者さんに上手に説明するための17の秘訣
肥満と糖尿病
Diabetes associated with obesity
高橋 まゆみ
1
,
寺内 康夫
1
1横浜市立大学大学院医学研究科分子内分泌・糖尿病内科学
キーワード:
①内臓脂肪型肥満
,
②BMI(Body Mass Index)
,
③インスリン抵抗性
,
④生活習慣病
,
⑤糖尿病
Keyword:
①内臓脂肪型肥満
,
②BMI(Body Mass Index)
,
③インスリン抵抗性
,
④生活習慣病
,
⑤糖尿病
pp.596-598
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100258
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どのくらいで肥満なのですか
肥満とは脂肪組織が過剰に蓄積された状態であり,糖尿病・高血圧・高脂血症・高尿酸血症・脂肪肝・冠動脈疾患・脳血管障害・月経異常・整形外科的疾患など健康障害を合併した場合には肥満症と定義される.肥満の診断はBMI25以上とされ,肥満に伴う健康障害が合併しやすいことが報告されている1,3).特に糖尿病ではBMI24程度よりリスクが存在し,発症相対危険度はBMI22以下に比べて約5倍とされる2)(Box 1).
肥満はいけないのですか
肥満は脂肪組織の体内分布の違いにより,上半身肥満と下半身肥満に分けられる.特に上半身肥満は腹壁の皮下に脂肪が蓄積する皮下脂肪型肥満と,腹腔内の内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満があり,後者は前者に比べて糖尿病・高血圧・高脂血症などの動脈硬化危険因子のリスクが高く,ハイリスク肥満と称される4).内臓脂肪型肥満の基準は,臍周囲径が男性85cm以上,女性90cm以上であり,臍レベルでのCT断面層において内臓脂肪面積が100cm2以上に相当する3)(Box 2).
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