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Case インスリンから経口薬への変更で低血糖症状が現れた1例
患者:63歳,女性.
主訴:全身倦怠感(血糖コントロール目的)
既往歴:27歳,29歳,34歳 妊娠中毒症,41歳 IGT(耐糖能異常),47歳 子宮筋腫,50歳 頸椎症,58歳 橋本病,緑内障,61歳 十二指腸潰瘍
家族歴:糖尿病(母,兄弟6人中全員),高血圧(父,母,兄弟全員),父 脳卒中,兄 統合失調症.
生活歴:飲酒なし,喫煙なし.
現病歴:41歳時,RF(リウマトイド因子)陽性の精査にて当院第2内科受診時に75gOGTT施行されIGTと診断された.食事療法(1,200 kcal)と運動療法を指導されたが,定期的な通院はしなかった.47歳時(1987年),子宮筋腫の手術目的に当院婦人科に入院したが食事療法が守れずHbA1C 10%台まで増悪しSU薬(グリベンクラミド1.25 mg/日)を処方されたが,HbA1C 7.2~8.2%とコントロール不良であった.50歳時(1990年),血糖コントロール,高血圧の精査目的に当院第3(内分泌,腎臓)内科に入院した.入院後,食事療法,運動療法により血糖120~180 mg/dLと良好となった.高コレステロール血症(TC 288 mg/dL)を認めたためプラバスタチン投与開始された.退院後,当院外来に定期的に通院した.56歳時(1996年)HbA1C 10%台とコントロール不良となりグリベンクラミド2.5 mg/日投与開始され血糖コントロールは良好となった.63歳時(2003年)4月頃より全身倦怠感,夜間尿が出現するようになり,同年7月頃から口渇が著明となった.9月2日の外来受診時にはPG 312 mg/dL,HbA1C 10.1%を認めたため9月26日入院となった.
入院時:身長145.6 cm,体重56.8 kg,BMI 26.3.
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