研修医読本―臨床の秘伝・奥義を学ぶ・19
原因不明の失神の多くは神経調節性失神である
山下 雅司
1
1太秦病院内科
pp.650-652
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903302
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
教訓・鉄則
1)心血管系以外の原因はなく,心血管系に器質的疾患もない場合の失神発作の多くは,神経調節性失神(neurally mediated syncope:NMS)であるといわれています.
2) NMSの予後は比較的良好とされていますが,長時間の心停止をきたす症例が存在し,突然死の可能性のみならず,失神による事故や外傷の危険性もあるためその予防が重要です.
3) NMSの診断には,head-up tilt試験(HUT)が有用です.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.