Update '98
MRIは膝外傷のスクリーニング検査として用いるべきではない
星川 吉光
1
1聖路加国際病院整形外科
pp.916
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902590
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膝の外傷は,受傷機序を含めた現病歴,診察所見,単純X線写真所見により総合的に診断され,最終的に関節鏡視により確定診断されてきた.最近はMRIが膝関節外傷のスクリーニング検査として用いられる傾向にあるが,その妥当性を検討する必要がある.
半月・関節軟骨損傷の臨床診断は,感受性はやや低いが,特異性は高く,正確性は90%を越え,十字靱帯損傷の臨床診断の正確性は99%と極めて高い1).損傷部位が単独であれば,このように臨床診断は正確であるが,合併損傷がある場合,すべてを正確に臨床診断することは難しいため,合併損傷の診断も兼ねてMRIがスクリーニング検査として用いられるようになった.
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