臨床医のための口腔ケア
歯周疾患のある患者のケア
金城 友子
1
1日本大学駿河台病院救命救急センター
pp.782-783
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902255
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1989年に8020運動(J1)が提唱され推進事業が盛んとなったおかげで,歯の重要性があらゆる場で聞かれるようになった.しかし,成人の歯を喪失する原因の半数が歯周疾患(図1,2)によるものである.1本の歯を失うと咀嚼率は35%も落ちるといわれ,これは全身の健康レベルを低下させる誘因となりうる.
1992年の調査によると,歯肉に炎症を認める者は68%を占め,この割合は年齢が増すごとに高くなり,45~54歳で85%と最高率になる.したがって,看護婦が臨床でかかわる成人患者の多くは歯周疾患を合併していると考えられる.本稿では,それらの問題点とその援助について看護の立場から考察する.
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