特集 歯周疾患の予防—8020運動の達成に向けて
歯科医院における歯周疾患予防の実践—成人の歯周疾患の予防
北川原 健
1
1北川原歯科医院
pp.635-637
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901548
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歯周疾患の主たる原因がプラークである以上,プラークに対する情報提供の5W1Hをどう構築するがその予防の成否を握っている.過去,様々な形での公衆衛生活動が実施されてきたが,歯周疾患の予防にそれが効果をヒげているとはいい難い.成人の歯周疾患予防は,小学校高学年から中学,高校時代にいかにこの疾患に対する知識と予防のためのノウハウを情報として提供し,それを実施してもらえるかにかかっていると思うが,そのシステム化はほとんどなされていないのが現状で,適切な情報提供の場として現在考えられるのはわれわれ開業医のところを訪れたときのみといっても過言ではない.したがってそのチャンスに過不足のない情報を提供するシステムを作り上げることに筆者はかなりの精力を費やしてきた.そのシステムは大きく分けると,治療のために診療室を訪れる度に行う動機づけと治療終了後の定期検診の二つである.
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