総合外来
慢性関節リウマチの腎病変―抗リウマチ薬との関連
松山 公彦
1
1みさと健和病院内科
pp.730-731
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901912
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Case 1 57歳,男性.
1990年1月ごろより,朝のこわばりと両手首の関節痛出現し慢性関節リウマチ(以下RA)と診断.プレドニゾロン5mg内服するも関節症状改善せず93年8月よりDペニシラミン(DPc)100 mg経口投与開始.95年1月より尿蛋白陽性となり次第に下肢の浮腫出現.ネフローゼ症候群(TP5.5g/dl,Alb2.Og/dl,CHO344mg/dl,BUN20.7mg/dl,Cre1.2mg/dl/1日尿蛋白量)と診断,原因としてDPcによる腎障害が疑われた.
Case 2 58歳,男性.
1993年3月ごろより両手指がはばたくMPおよびPIP関節の痛みがあり,近医でRAと診断されるも放置.94年5月よりステロイドと金療法開始される(プレドニン10mg,シオゾール10mg週1回筋注).94年10月より関節痛増悪し金製剤を塩酸ブシラミン(Bu)100 mgに変更.95年1月より,蛋白尿増加しネフローゼ症候群を呈し入院精査となる(TP5.4g/dl,Alb2.2g/dl/一日尿蛋白7.3g,図1).
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