卒後研修レポート
国立東京第二病院での研修体験記―後期研修を中心に
北西 史直
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院総合内科
pp.468-470
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901834
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後期研修の重要性
従来からプライマリケアの研修と言えば卒後2年間のいわゆる初期研修が話題になることが多い.最近しばしば耳にする卒後研修の義務化の話題にしても卒後2年間が対象のようである.最近は多くの臨床研修指定病院,一部の大学病院でスーパーローテイト方式の研修を取り入れているものの,未だ卒業後各医局に入局し,いわゆるストレート研修を行っている大学が大半である.現在の各大学における卒前教育の内容を合わせて考えてみても,医師として最低限の知識と技術を身につけるため,卒業直後のプライマリケア研修は確かに重要である.ただ初期研修終了後の循環器,消化器などの専門医研修が話題になるように,プライマリケア医(総合内科医,家庭医)の「専門医」の研修がもっと話題になってよいと思う.
筆者は1994年度まで国立東京第二病院(以下東二)においてプライマリケア医指向の教育を受けてきた.当院は以前より初期研修終了後の医師に対し,ポリシーのある独得な研修を行っている.自分の研修を振り返り,研修内容の一例として紹介したい.
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