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特集 生検ガイドライン
日常診療での生検ガイドライン
リンパ節生検
Lymph Node Biopsy
河内 康憲
1
1高松赤十字病院第3内科
pp.206-207
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901443
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■肝癌の疑いで入院した悪性リンパ腫
患者 47歳,男性.
1987年著明な肝腫大が出現し,肝癌の疑いで当料に紹介され入院した.季肋下に肝を18cm触知し,表面は平滑で硬く辺縁鈍で著明な圧痛を認めた.至急行った腹部CT像(図1)で著明な肝腫大を認めた.軽度の黄疸がみられ,GOT266KU,GPT 120KU,LDH 3,0941U/1,Al-P83.2KA,LAP 1,057GRUγ―GTP219mU/mlと異常を認めた.入院後40℃の発熱が続き食事摂取不能であり,次第にtumorlysisと播種性血管内凝固症(DIC)の所見を呈するようになり確定診断が急がれた.肝の表面は平滑で腫瘤形成がなく他に悪性疾患が認められなかったことより肝原性悪性リンパ腫を疑い肝生検を予定したが,左頸部に小指頭大の弾性硬で圧痛はなく可動性のあるリンパ節腫大が出現し,これを生検して悪性リンパ腫と診断した.CHOP療法6コースとVAMA療法4コース施行し退院した.現在まで7年間再発を認めていない.
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