Japanese
English
特集 隠されたアルコール問題を発見する
Editorial
アルコール関連問題と日本人
Alcohol-related Problem and Japanese
小片 基
1
1札幌医科大学保健医療学部
pp.585
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901220
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アルコール消費量の増加
アメリカ国立アルコール研究所が議会に提出した最近の報告書によると,1979年から1984年までの5年間に先進諸国の多くがアルコール消費量の明らかな減少傾向をみせている.一方,オーストリア,ベルギー,デンマーク,フィンランド,ルクセンブルグ,ポルトガル,スイス,旧ソ連および日本などの諸国は増加傾向にある.とりわけ日本の女性飲酒者の増加は著しい.
1981年にアメリカのアルコール消費量はピークを示し,国民1人当たりの純アルコール量は10.4lに達した.しかし以後の年次推移は確実に減少している.日本では1984年以降も増加の一途をたどり1991年には8.9lまで上昇し,いまだプラトーないし減少の兆はみえない.この両国の数値を比較すると本邦の事悲の深刻さを認識せざるを得ない.
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