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特集 「シマウマ探し」に陥らない―まれな疾患をどこまで追うか
症状
繰り返す腹痛
Chronic Intermittent Abdominal Pain
安田 健治朗
1
1京都第二赤十字病院消化器科
pp.134-136
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900738
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■腹痛は一般に腹部皮膚面の刺激による浅部痛,腹壁や腹膜の刺激による体性痛,内臓の刺激で起こる内臓痛,内臓痛のインパルスが脊髄後角でシナプスをこえて上行する際の異常で起こる関連痛などにより形成される.
■内臓痛は,管壁の痙攣,過度の進展,平滑筋の収縮,組織の炎症や化学物質の刺激により,体性痛は腹壁や腹膜に対する物理的,化学的な刺激や骨格筋の収縮が関係して起こる.
■体性痛を示す腹痛の多くは,急性腹症として緊急手術の対象となる.一方,本稿のタイトルである「繰り返す腹痛」の多くは,慢性間欠性内臓痛を示す疾患が起こす腹痛と言い換えることができよう.
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