Generalist and Specialist
臨床の「他流試合」のすすめ
黒川 清
1
Kiyoshi Kurokawa
1
1東京大学第一内科
pp.655
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900521
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内科の分野でいう"generalist"と"specialist"というのがあるのか明らかではないが,例えば大学を卒業して3年程の内科の研修を受けた"内科認定医"を内科の"generalist"としてみてもよいだろうか.そしてそのあとで例えば循環器,消化器,血液,腎臓など,いわゆる内科のsubspecialtyを選択して2~3年経った内科医を"specialist"としてみてもよいだろうか.しかし,日本の場合,このような内科の分野で,明確な資格がある訳ではない.内科学会での試験を受けてなった"認定医",あるいは"専門医"がこれらに該当すると考えられる.その他のいわゆる"specialist"にはそれぞれの学会の認定医などが相当するかもしれないが…….
米国ではその辺の区分は明らかで"内科専門医"その他の内科の"subspecialty"の専門医も,ともにAmerican Board of Internal Medicineで資格を審査し,試験を課しているからである.そして"内科専門医"になってはじめて"subspecialty"の試験を受けることができる.また,それぞれに何年間の臨床研修をどういうtraining programで受けたかが受験資格になる.私も米国の"内科専門医"であり,またそのsubspecialtyの一つである"腎臓専門医"であるので,その辺の事情には個人的体験としても実感できるものがある.
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