パソコンを診療に活用しよう・5
パソコンによる患者教育(その3)
吉本 正博
1
Masahiro Yoshimoto
1
1吉本医院
pp.522-523
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900165
- 有料閲覧
- 文献概要
指導用パンフレットをワープロで
患者教育というのは,医師や看護婦にとっては日常のことであっても,その患者自身にとっては初めてのことなのである.一度聞いただけで,すぐに理解できる人はそう多くはいない.ましてや患者本人にとって未知の事柄であり,診療所や病院という,緊張を強いられる場所であればなおさらである.耳からだけでなく同時に目からも情報が入ること,自宅に帰ってからも受けた指導の内容を反趨できることが大切と考える.
このような場合に有効なのが,指導用パンフレットの利用である.現在,各製薬メーカーから色とりどりの指導用パンフレットが発行されている.カラー印刷で,イラスト入りでわかりやすく解説されており,種類も豊富に揃っている.これらを利用するだけでも十分であろう.しかし医師と患者の交流という点では手作りのパンフレットも捨てがたい.下関市でも,季節毎の療養上の注意事項を記載した「診療所だより」を,ワープロで発行している診療所が何カ所かあり,患者の評判も良いと聞く.院長の療養に対する思想や個性のあふれたパンフレット,その地域の事情に即した「Q&A」を載せたパンフレットなどは,手作りならではのものである.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.