Japanese
English
特集 腹痛を見直す
神経疾患による腹痛
Abdominal pain in neurological diseases
長谷川 修
1
Osamu Hasegawa
1
1横浜市立大学医学部附属病院神経内科
pp.472-473
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900145
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ポイント
・腹痛は自律神経または体性神経を介する痛みである(表1).
・自律神経を介する痛みは,内臓痛とも呼ばれ,局在が不明瞭な(周期的に)反復する痛みとなる.自律神経発作(腹部てんかん)のほか,糖尿病やポルフィリアなどの代謝疾患に伴う自律神経ニューロパチーで生じうる.
・体性神経を介する痛みは,表在性であり,腹部のみでなく,多くは帯状に背部まで広がる.局在が明瞭で,鋭い痛みであり,脊髄神経根支配に一致した分布をとる,また,丁寧に診察すれば,痛みを呈する神経に一致した知覚障害を発見することが可能な場合がある.腹部帯状疱疹や脊髄腫瘍などによつて起こりうる.
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