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特集 ‘息苦しさ’への対応
Editorial
‘息苦しさ’への対応
Approach to'breathlessness'
宮城 征四郎
1
Seishiro Miyagi
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.12-14
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900003
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息苦しさはあくまでも自覚症状であり,その程度を客観化する目的でHugh-Jonesの重症度分類その他の試みが有るものの,それらは慢性呼吸困難の程度の指標ではあっても,急性呼吸困難を取り扱う上では必ずしも有用でない.逆に急性呼吸困難では生命徴候や一部の身体所見が重症度の判断にいくらか役立つことがあっても,その客観的定量化は極めて困難であり,特に時々刻々と変化する急性の病態の対応には不向きと思われる(→1).
息苦しさは我々臨床家にとって比較的身近な訴えのひとつであり,またその成因も呼吸器,循環器,血液,神経・筋,代謝性,薬物,感染症,アレルギー,内分泌系や心因性など複雑多岐に及ぶので,そのアプローチ上,幅広い仮説の組み立てと対応が要求される症候であり,「JIM」の創刊号特集として本症候を取り上げたことは,integrated medicineの真髄を熟知する編集者のまことに慧眼というべきである.
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