特集 「それは古い!」と言われない 診療スタンダードUp to date
【各論】
B型肝炎の検査の出し方とコンサルテーションUp to date
八橋 弘
1
1国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター肝臓内科
キーワード:
HBs抗原
,
HBc抗体
,
HBV-DNA量
,
de novo B型肝炎
Keyword:
HBs抗原
,
HBc抗体
,
HBV-DNA量
,
de novo B型肝炎
pp.515-519
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103237
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Case
患者:28歳,男性.
家族歴:肝疾患家族歴なし.
現病歴:生来健康,今まで定期的に献血を行うも異常を指摘されたことなし.20XX年Y月Z日の献血で初めてHBs抗原陽性を指摘され紹介,初診となる.軽度の倦怠感と食欲不振の訴えあり.軽度の肝腫大と黄疸を認める.
初診時の血液検査所見はT.Bil 3.5mg/dl,AST 650IU/l,ALT 1,126IU/l,PT%92%,HBs抗原(+),HBs抗体(-),HBc抗体(+),IgMHBc抗体(+:抗体価18.4),HBe抗原(+),HBe抗体(-),HBV-DNA量5.8log copies/ml,HBV遺伝子型A型,PreCore遺伝子:野生型,CP遺伝子:野生型.
以上の検査所見からB型急性肝炎(遺伝子型A型)と診断し,入院加療を行い,安静,補液などで自然軽快する.第16病日には退院.第62病日の外来にて,AST/ALT値の正常化,HBs抗原の陰性化を確認した.
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