みるトレ
Case 52a, 52b
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.181-185
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103126
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Case 52a
患者:56歳の女性.特記すべき既往症や家族歴はない.
現病歴:半年ほど前から歩行時のふらつきを自覚していた.次第にしゃべりにくさが出現し,周囲から「酔っぱらったような話し方」といわれるようになった.歩行障害が悪化してきたため受診した.
初診時所見:意識は清明で,認知機能障害は認めなかったが,失調性の構音障害がみられた.眼球運動に制限はなかったが,水平性注視方向性眼振がみられた.筋力低下や感覚障害は認めなかった.腱反射は正常で病的反射はなく,筋緊張は全体に低下していた.体幹と下肢優位の四肢失調が認められたが左右差はなかった.両上肢に軽度の姿勢時振戦を認めた.歩行は開脚位で失調性であった.頭部MRI T2強調画像(図1a,b)を示す.
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