特集 むくんでいるんです―浮腫とむくみ感の間に
One more JIM
pp.163-164
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103119
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Q1:顔面・眼瞼のむくみの訴えが有意かどうかの判定のコツはありますか?
A1:顔がむくんでいるとの訴えがあるが,客観的にはとらえられない程度のもので,生理的な範囲なのか(心気的な訴えなのか),病的であるのか,判断に迷うことも多い.顔面の浮腫は下肢のpitting edemaのように診察で判断しがたく,特に高齢者では病的でなくとも眼窩周囲の脂肪組織が浮腫状に見えることもある.
①眼瞼の左右差があるかどうか.眼瞼のしわの消失がないか.
②「体重の変化」は浮腫診療の鍵であるが,「測っていない」「測れない」方も多く,限界がある.
③免許証などの以前の写真と比較してみる(俗にwallet biopsyと呼ぶ).
④家族など,他人から指摘されるかどうかを確認する.
⑤日内変動,日間変動のある浮腫では,写真にとってもらうなどの工夫をする.
上記を検討するが,それでも峻別には限界がある.患者本人の「はれぼったい感覚」を大事にして謙虚に向き合い,原因を検索していくのがよい.
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