JIM Lecture 法医学教室直伝―日常診療を「解剖」する!③
しょうゆを飲んだらどうなる?
古川 智之
1
1滋賀医科大学社会医学講座法医学部門
pp.474-476
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102527
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
外来で日々診療していると,「かつて診たあの患者さん,その後どうなったのだろう,元気にされているのかな」と心配になることもあります.また救急の場合では,病院に搬送され十分な救命処置を行ったにもかかわらず,残念ながらその後死亡確認となることもあります.「あの時,どのような処置をしておけばよかったのか」「行った処置は適切であったのか」と振り返る時間もなく次に待っておられる患者さんの診療にあたっている,というのが救急の現場の現状かと思います.しかし今後の診療に生かすため,そして同じ過ちを繰り返さないためにも振り返りは必要です.
法医学の現場では,警察を通じて検案に立ち会うことで数多くの事例を経験しますので,診療の振り返りや患者さんのその後を知ることができます.その際,カルテや検査・画像資料も提供されます.今回は,意図的にしょうゆを飲んで病院へ搬送されたCaseを紹介します.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.