特集 健診データで困ったら―よくある検査値異常への対応策
【総論】
健康診断の至適間隔
高橋 理
1,2
1聖路加国際病院 一般内科
2聖ルカ・ライフサイエンス研究所 臨床疫学センター
キーワード:
健康診断
,
予防
,
至適間隔
,
有効性
,
害
Keyword:
健康診断
,
予防
,
至適間隔
,
有効性
,
害
pp.338-340
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102485
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健康診断の測定のメリットとデメリット
スクリーニングとは,疾患や合併症のリスクを軽減するためにさらなる検査や治療が有効で害を上回る人を見出すために,疾患や合併症に罹患しておらずリスクもないと考えうる対象住民に対して,問診・検査を行う公衆衛生サービスである(英国National Screening委員会2000).
このように,健康診断の目的は,早期発見・早期治療による疾患の予防である.たとえば生活習慣病(脂質異常症・高血圧・糖尿病など)は心血管性疾患の重要なリスクファクターの一つであり,治療薬で予後が改善することより,スクリーニングによる早期発見・早期治療は個人的にはもちろん社会的にも重要である.しかし,“さらなる検査や治療が有効で害を上回る”とあるように,害があることにも注意する必要がある.
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