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特集 糖尿病外来 初診の心得十か条
―健康診断で糖尿病と診断された患者へのアプローチ―第六条 自覚症状がないので健診が肝心.初期のうちに適切な治療,そして継続
Approach to the patient diagnosed as diabetes by the medical checkup
相磯 嘉孝
1
1あいそ内科
キーワード:
健康診断
,
糖尿病ケア
,
早期発見
,
早期治療
,
継続管理
Keyword:
健康診断
,
糖尿病ケア
,
早期発見
,
早期治療
,
継続管理
pp.307-310
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100162
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初診(健診)時のチェックリスト
□尿糖はいつ測定するか?
起床後朝食前第2尿:食前の血糖とよく相関する.朝食後2時間尿:食後の血糖上昇を反映する
□空腹時血糖の意義は?
食事・運動療法を遵守すると体重が減少する前に,空腹時血糖が下降してくるので,「患者の動機づけ」にはよい.2型糖尿病初期には,食後血糖より空腹時血糖が一定の傾向を示すので,この場合はよい指標となる
□糖尿病の経過は何でみるか?
体重,来院時の随時血糖(食事の内容と食後何時間かをチェック)ないしは空腹時血糖と,1カ月に1度のHbA1Cの検査は必ず行う
□健診時,糖尿病の疑い,ないしは軽症糖尿病での対応は?
「糖尿病の“気”がありますよ」というと,ほとんどの人は,とりあえず大丈夫だろうと判断して来院しないので,注意する必要がある
□患者教育は,食事療法,運動療法と多岐にわたる
健診時の教育は医師1人ではなく,看護師・栄養士などが協力して教育を行うチーム医療の体制を整えておくべきである
□暴飲暴食,肥満,運動不足といった生活習慣に問題がある人
健診時から相当な覚悟での意識改革が必要で,医療スタッフによる患者教育が必須
□健診で発見後数週間以内の検査は?
血糖の再検,グリコアルブミン,C―ペプチドの測定,インスリン分泌機能(HOMA-β),インスリン抵抗性(HOMA-R)(Tips 1),さらに合併症の進行度(眼底検査,微量アルブミン尿など)をチェックする
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