Editorial
診療ガイドラインから自分マニュアルを作ろう
伴 信太郎
1
1名古屋大学医学部附属病院 総合診療科
pp.393
発行日 2010年6月15日
Published Date 2010/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101923
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
『JIM』の人気特集のなかの1つにガイドライン関係のものがあります.私もガイドラインが目に留まれば,自分の診療が「旧く」なっていないか確認をしますが,多くの人が同じような不安をもっているからこのような特集の需要があるのでしょう.
さまざまな病態に対応しなければならないジェネラリストにとっては,「エビデンスに基づいた診療ガイドライン」は必須のものであり,このような情報を提供してくれるインターネットサイトは座右の書ならぬ座右のURLといってよいでしょう.
Agency for Healthcare Research and Quality(AHRQ)が運営するNational Guideline ClearinghouseTM(NGC)1)は最も歴史と伝統のあるものですが,英語のサイトなので,どうしてもアクセスが億劫になります.私たちが調査した結果でも,日本でEBMの浸透を阻んでいる一番の原因は言語の障壁でした2).日本医療機能評価機構が運営する医療情報サービスMinds(マインズ)3)は,要改善点が少なからずあるのは事実ですが,言語の壁を取り払っているというメリットは,その欠点を補って余りあるものだと思います.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.