特集 ジェネラリストのためのがん診療エッセンス
【総論】
診断のための新しいアプローチ
村中 光
1
1国立病院機構九州医療センター臨床研究センター
キーワード:
がん診断
,
CTとMRIの使い分け
,
分解能
,
造影剤
Keyword:
がん診断
,
CTとMRIの使い分け
,
分解能
,
造影剤
pp.854-857
発行日 2009年12月15日
Published Date 2009/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101807
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現在では一旦精密検査にのれば,CT(computed tomography),MRI(magnetic resonance imaging)などの画像診断をはじめとする診断技術の進歩により,ほぼ100%がんの存在診断は可能である.したがって早期発見,早期治療が重要であるがん診療において,多数の外来患者のなかからがん患者をピックアップする立場にある一般臨床医の役割はきわめて大きい.そのためたとえ専門外であっても,臓器,部位,型によってさまざまに異なるがんの特徴,診断法,治療手技などを,ある程度把握しておく必要がある.
しかしがんの診断といっても進行度診断,組織診断はもとより,低侵襲治療法,特殊放射線治療(強度変調放射線治療,粒子線治療),分子標的治療などを含む多数の治療法のなかから最適な治療法を選択するため,あるいは予後予想のための画像診断法,遺伝子診断法などきわめて多岐にわたることから,限られた誌面でそれらすべてに言及することは不可能である.そこで本稿では新しい診断法のなかから最近話題となっているいくつかに焦点を絞って述べる.
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