特集 肩こりを解きほぐす
【肩こりをきたす病態と診断・治療のポイント】
心療内科的疾患
西山 順滋
1
1滋賀医科大学附属病院総合診療部
キーワード:
心身医学
,
心身症
,
筋弛緩法
,
セルフコントロール能力
Keyword:
心身医学
,
心身症
,
筋弛緩法
,
セルフコントロール能力
pp.288-290
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101667
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
心理社会的背景に配慮した肩こりの症例
患者:41歳,女性.
主訴:肩こり.既往歴:特記事項なし.
家族歴:次女(6歳)が知的障害,自閉症.
現病歴:X年4月頃より症状あり近医(整形外科)受診.MRIでの異常なく,投薬,ブロック治療受けるも改善なく,同年7月紹介受診.
身体所見:後頸部から肩の筋緊張著明.簡易うつスクリーニング 2/9(必須項目なし).
心理社会的背景:(生活)常に子どもに目を向けて気を配っている毎日.次女と添い寝し,毎晩夜中に数回起こされる.(性格)生真面目で他者に助けを求められない.
診断:頸肩腕症候群(心身症),睡眠障害.
治療:近医処方の抗不安薬に加え睡眠薬を処方.筋弛緩法指導.生活の面では家族,福祉や学校の協力を利用するよう指導.月1回の間隔で通院.同年12月には症状の改善認め,学童保育を利用し就労が可能な状態に至る.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.