特集 妊婦が外来に来たら
【症状・疾患への対応】
妊婦の発熱
成瀬 寛夫
1
1聖隷浜松病院 総合周産期母子医療センター・産科
キーワード:
産科合併症
,
偶発合併症
Keyword:
産科合併症
,
偶発合併症
pp.210-212
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101365
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Case
腎盂腎炎による発熱を繰り返した妊娠例
患者:35歳,初産婦,妊娠23週.
既往歴:馬蹄腎術後にて尿路系走行異常あり.
現病歴:妊娠23週時,38.0℃を超える発熱と子宮収縮があり,受診となった.既往歴,発熱,尿所見(白血球の著明な増加),CVA knock painなどの所見がそろい,腎盂腎炎と診断,セフェム系抗菌薬の点滴を施行した.同時に子宮収縮抑制薬の持続点滴も行った.妊娠37週(帝王切開分娩)までの間,同様のエピソードを計5回繰り返した.
ポイント:尿路系に奇形のある場合,妊娠子宮の増大に伴い,尿路感染を呈する可能性が高い.また,尿路奇形と子宮奇形は同時に存在することが多く,本症例も双角子宮であった.
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