特集 家庭医のためのメンズ・ヘルス読本
【ライフステージごとのアプローチ】
3.男性更年期障害
河 源
1
,
谷口 久哲
1
,
松田 公志
1
1関西医科大学泌尿器科
キーワード:
男性更年期障害
,
加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)
,
テストステロン
,
男性ホルモン補充療法
Keyword:
男性更年期障害
,
加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)
,
テストステロン
,
男性ホルモン補充療法
pp.144-148
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101348
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Case
男性ホルモン補充療法により症状およびQOLの改善がみられた1例
患者:54歳男性,事務管理職.
3年ほど前から体のだるさ,突然の発汗が気になりだし,最近それらが増強してきたようにも思え,インターネットで症状について調べているうちに男性更年期障害というキーワードに行き着いた.自分はこれに該当するのではないかと思い受診.
AMS質問紙のスコアでは中等度の更年期障害に該当.フリーテストステロン値は8.3 pg/mlと基準値を下回っていた.男性ホルモン補充療法の副作用について十分な説明を聞いたうえで治療を受けることにした.エナント酸テストステロン250mgを3週ごとに筋肉内投与.1回目投与後から体が軽くなったように感じ,ここ数年皆無であった早朝勃起を自覚するようになった.開始3カ月後のAMS質問紙のスコアは正常域になり,治療経過中,数年ぶりに妻との性交渉を持つことができた.治療は6カ月で終了としたが,その後も症状に悩むことなく,QOL調査票のスコアも低下することなく維持されている.
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