レビューでわかる! いまどき診療エビデンス[24]
扁桃の手術のタイミング
佐藤 公則
1,2
1佐藤クリニック耳鼻咽喉科
2久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.92-94
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101335
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口蓋扁桃(J1, 2)の大きさはその機能に伴って4~5歳から16~19歳頃に肥大し最大になる.20歳を過ぎるとその大きさは小さくなる.したがって,とくに小児においては臨床症状をきたさない限り口蓋扁桃が大きいだけでは病的とはいえない.生理的肥大を超えた扁桃の肥大を病的扁桃肥大と呼ぶ.口蓋扁桃の肥大度として一般的に用いられている分類がMackenzie分類(図1)である.
・第1度肥大:前後口蓋弓より口蓋扁桃がわずかに突出しているもの.
・第2度肥大:第1度と第3度との中間のもの.
・第3度肥大:正中線を超えて口蓋扁桃が突出しているもの.または両側の口蓋扁桃が正中で接触しているもの.
Mackenzie分類は咽頭内腔に現れている口蓋扁桃の肥大度である.咽頭内腔に突出している部分は小さくても,粘膜下に埋没している部分が肥大している口蓋扁桃肥大がある.これを埋没性肥大という.口蓋扁桃肥大以外に,ほかの扁桃が肥大し症状をきたす場合もある.たとえば舌根部の舌扁桃が肥大すると,舌扁桃肥大という.
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