特集 子どものミカタ!
【予防接種】
②予防接種で困ること―保護者からの質問に答えるQ&A
和田 浩
1
1健和会病院小児科
キーワード:
予防接種
,
ガイドライン
,
保護者
Keyword:
予防接種
,
ガイドライン
,
保護者
pp.752-755
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101217
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
プライマリ・ケアの場では,予防接種に関して保護者からさまざまな質問や相談が出される.質問にどう答えるかという観点からいうと,それは以下の3つに分けられると思う.
①法律などで「正解」が明確に規定されているもの.たとえば定期接種の年齢は,医学的に妥当であるかどうかは別にして,決まっており,これをはずれたら自費で行わざるを得ない.
②法律のような強制力はないが「ガイドライン」などで一定の指針が示されているもの.たとえば水痘罹患後,どの程度の期間をあけるかは「2~4週」と記載されている.ただし医師の裁量で,このとおりでなくてもよいことが付記されていることが多い.
③はっきりした指針が示されておらず,医師によってその場の判断は分かれるだろうと思われること.たとえば流行性耳下腺炎に接触した場合の緊急接種の適否など.
質問に答えるにあたっては,①②に関しては,どんなことが示されているかを承知している必要があるが,これらをすべて正確に覚えている必要はなく,むしろうろ覚えで不正確なことを言ってしまうことを避けなければならない.手帳などに自分用のマニュアルを作り,確認したうえで対応できれば十分である.表1に主な点を掲げたので参考にされたい.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.