①スケジュールから予防接種を理解する

日本の定期／任意予防接種スケジュール

■まずスケジュールに沿って接種する

　予防接種は各種の感染症に免疫を持たない感受性者，主に小児に行い，感染症の予防・症状軽減・蔓延防止などを目的に，個人防衛ならびに社会防衛の働きをしている．プライマリ・ケア医は常識として予防接種を習熟し，副反応の恐怖を扇動することなく，科学的知識を基に予防接種を推進する立場で粛々と行うことが基本である．

　日本の予防接種のスケジュールを図1に示す．これは国立感染症研究所感染症情報センターが公表している日本の定期/任意予防接種である．医師はこの表に基づき，通常接種が行われている年齢・月齢になったら接種する．できれば感染症の危険をより少なくするために，それぞれスケジュール表の矢印（↓）の時期に接種することが望ましい．

　望ましい接種スケジュールは，乳児期にBCG・DPT3回，ポリオ2回の接種を行い，1歳でMRワクチン，その後任意接種で水痘・ムンプス，1歳半でDPTの追加接種を行う．3歳になったら日本脳炎の接種を始める．