特集 足を診る
足関節捻挫
中山 正一郎
1
Syouichirou Nakayama
1
1済生会御所病院整形外科
キーワード:
足関節捻挫
,
ストレスX線撮影
,
前距腓靱帯
,
鑑別診断
,
保存療法
Keyword:
足関節捻挫
,
ストレスX線撮影
,
前距腓靱帯
,
鑑別診断
,
保存療法
pp.928-932
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101054
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Case
高校バレーボール選手の足関節捻挫
患者:16歳,女子.高校のバレーボール部に所属.
現病歴:バレーボールの練習中,着地の時にチームメイトの足を踏んで右足関節を強く捻り,受傷した.痛みがあったが我慢して練習を続けていた.夜間より足関節痛が増強し,翌日には歩行時痛も出現したため来院した.外果部に軽度腫脹があり,外果前下方の前距腓靱帯付着部に圧痛を認め,内がえし強制にて疼痛が増強した.単純X線像では骨傷はみられず,ストレスX線像による距骨傾斜角は7°で左右差を認めなかった.足関節捻挫の診断にてRICE(rest,icing,compression,elevation)処置を指導し,3日間は筋力トレーニング以外の練習は禁止させた.その後,足関節内反防止用のブレースを装着させ,プレー中はテーピングを併用して練習を再開した.ジョギング程度から徐々に練習量を増やし,3週後に全力でのプレーが可能となった.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.