Japanese
English
症例報告
Id reactionを伴った痂皮性膿痂疹の1例
A case of impetigo crustosa with id reaction
石田 雅美
1
,
水嶋 淳一
1
,
檜垣 祐子
1
,
川島 眞
1
Masami ISHIDA
1
,
Iunichi MIZUSHIMA
1
,
Yuko HIGAKI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
痂皮性膿痂疹
,
id reaction
,
C群β溶連菌
,
アトピー性皮膚炎
Keyword:
痂皮性膿痂疹
,
id reaction
,
C群β溶連菌
,
アトピー性皮膚炎
pp.1083-1085
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903424
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症例は36歳,男性.アトピー性皮膚炎の既往なし.顔面に生じた痂皮性膿痂疹に続発し,体幹,上肢に紅色丘疹が多発した.顔面の膿痂疹は特徴的な厚い痂皮を形成していたが,膿汁はなく,発熱やリンパ節腫脹も認めなかった.顔面の皮疹よりC群β溶連菌を分離した.体幹の丘疹の病理組織像は,表皮の海綿状態,真皮上層の強い浮腫と血管周囲性リンパ球浸潤からなり,痂皮性膿痂疹に伴ったid reactionと診断した.レボフロキサシンの内服と,体幹,上肢にステロイド外用薬を用いたところ6日で略治した.顔面の痂皮性膿痂疹でアトピー性皮膚炎の既往のないこと,比較的軽症で起炎菌がC群β溶連菌であること,id reactionを伴ったことが特異であった.
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