特集 真夏の総合診療
夏のcommon disease
ウイルス感染症
五十嵐 正紘
1
Masahiro Igarashi
1
1五十嵐こどもクリニック
キーワード:
咽頭結膜熱
,
手足口病
,
ヘルパンギーナ
,
伝染性紅斑
Keyword:
咽頭結膜熱
,
手足口病
,
ヘルパンギーナ
,
伝染性紅斑
pp.574-577
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100979
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咽頭結膜熱(プール熱)
■疫学
7月中旬をピークに夏季に流行するが,夏以外にもみられる(図1).
咽頭分泌物,眼脂,糞便が感染源となり,経口ないし飛沫感染する.潜伏期間は5~7日,感染期間は,咽頭・眼脂からは1~2週間,糞便からは3~4週間である.プールに入らなくても感染する.プール感染では,プールに入って3~4日後に発症することが多い.
■症状
①4~5日間にわたる39~40℃の弛張熱,頭痛,倦怠感とともに,②咽頭発赤,咽頭痛が強く,③眼球および眼瞼結膜充血が3/4に出現,しばしば解熱後も持続する.頸部および耳介前部のリンパ節腫大,鼻汁がみられ,急性期後もかなり元気がない.嘔気,腹痛,下痢を伴うこともある.
細菌感染ではないが,2万を超える白血球増多,10におよぶCRP増多がみられる.
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