特集 悪心・嘔吐へのアプローチ
【症例から学ぶ悪心・嘔吐へのアプローチ】
高度の悪心・嘔吐で入院した78歳女性
岡本 佳樹
1
,
合田 文則
2
,
内田 善仁
2
,
前田 肇
1
,
千田 彰一
2
1香川医科大学第一外科
2香川医科大学総合診療科
キーワード:
食餌性イレウス
,
ガストログラフィン
,
マルチスライスCT
Keyword:
食餌性イレウス
,
ガストログラフィン
,
マルチスライスCT
pp.532-534
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100637
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症例呈示
患 者:78歳,女性.
主 訴:悪心・嘔吐.
現病歴:2001年12月末より空腹時心窩部痛が出現し,近医を受診した.2002年1月10日の上部消化管内視鏡検査で胃潰瘍(A2 stage)が認められ,抗潰瘍薬で保存的に加療され,症状は一時的に軽快したが,心窩部痛が再度悪化し,高度の悪心・嘔吐が出現したため,2月6日近医に入院した.抗潰瘍薬で胃潰瘍はH2 stageに改善したものの,悪心・嘔吐が軽快せず,3月2日の腹部単純X線撮影で鏡面像が認められ(図1),ガストログラフィンを用いた上部消化管造影で十二指腸閉塞が疑われ,3月4日に当院外科に紹介されて,入院した.
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