JIM臨床画像コレクション
“筋緊張型頭痛”と“後頭神経痛”
藤村 聡
1
1京都大学医学部附属病院総合診療部
pp.176
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100549
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頭痛は日本人に非常に頻度の高い疾患で,いわゆる頭痛持ちは日本人の3~4人に1人といわれている.その中でも筋緊張型頭痛,片頭痛,群発頭痛の3つが多く,それぞれの頻度は22%,8%,0.1%程度と推定され,これら3つの頭痛は“頭痛の3兄弟”とたとえられることもある1)
ところで,その中でも最も頻度の高い筋緊張型頭痛の鑑別診断として後頭神経痛がある.「筋肉の痛みなのか」「神経の痛みなのか」は,非常に鑑別に躊躇する.周知のように,国際頭痛学会の分類では両者は区別されているが,その臨床像には以下のようにきわめて類似点が多い.①痛みの部位が類似している.②圧痛点があり,目の周囲や側頭部への放散痛がある.③神経ブロックが両者に共通して有効である2).
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