特集 診療ガイドライン
糖尿病の診療ガイドライン
大石 まり子
1
1大石内科クリニック
キーワード:
1型糖尿病
,
2型糖尿病
,
血糖コントロールの指標
,
HbA1c.
Keyword:
1型糖尿病
,
2型糖尿病
,
血糖コントロールの指標
,
HbA1c.
pp.33-36
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100517
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Case
基本治療とビグアナイド薬の併用で血糖コントロールができた肥満2型糖尿病の1例
患 者:51歳,女性.身長151 cm,体重64.8 kg,BMI=28.4(20歳時の体重47 kg).
現病歴:市民健診にて初めて糖尿病を指摘され来院.初診時の食後3時間血糖値239 mg/dl,HbA1c 9.5%.網膜症,腎症なし.1,440 kcalの食事療法および散歩を開始するも,1カ月後の食後血糖値308 mg/dlのためビグアナイド薬(ジベトスB(R)100 mg/日)を開始したところ,1カ月後のHbA1c 8.0%,2カ月後7.1%,3カ月後6.6%と改善した.内服治療を継続中.
糖尿病は全国で約690万人いると推計されており,その日常管理は外来治療が基本である.診療ガイドラインは,実地医家が患者のケアを行う上での標準的な方法を示すものであり,これによって合理的かつ効率的で,均質な医療を多くの糖尿病患者が享受できるよう期待されている.現在,糖尿病学会が提供するコンセンサスに基づくガイドライン1)と,厚生省医療技術評価総合研究事業「科学的根拠(evidence)に基づく糖尿病診療ガイドラインの策定に関する研究」班によって策定されたevidence-basedのガイドライン2)がある.
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