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Case
患者:28歳,女性.
主訴:腹痛.
既往歴:気管支喘息;処方なし,帝王切開;4年前,切迫早産28週.
アレルギー:抗菌薬使用時発赤あり(詳細不明).
生活歴:喫煙;なし,飲酒;なし,職業;ウエイトレス.
家族歴:特記事項なし.
現病歴:来院当日,昼食時に嘔気が出現したため職場より帰宅.夕方より間欠性,びまん性の腹痛と発熱(39℃)が徐々に出現した.夜間にかけて症状持続したため,当院救急センターを受診.救急来院時から下痢が頻回に出現するようになった.最近,先行する感染徴候や,数日間の食事で気になるようなものはなかった.家族や職場で同様の症状を呈した者はいない.
入院時現症:血圧94/54 mmHg,脈拍108/分,呼吸数18/分,体温39.0℃,SpO2 96%,全身状態;苦悶様,意識;GCS15,頭頸部;異常なし,肺音;清・ラ音聴取せず,心音;整・雑音なし,腹部;軟・腸音減弱,腹部全体に圧痛および反跳痛あり,McBurney点に圧痛なし,Murphy徴候なし,肝臓・脾臓触知せず,四肢;下腿浮腫なし,皮膚;皮診なし.
血液検査所見:血算;WBC 18,600/μl,RBC 422×104/μl,Hb 12.9 mg/dl,Ht 37.9%,Plt 25.1×104/μl,生化学;AST 10 IU/l,ALT 4 IU/l,T-bil 1.3 mg/dl,D-bil 0.2 mg/dl,Cr 0.5 mg/dl,BUN 15 mg/dl,Glc 115 mg/dl Na 138 mEq/l,K 3.6 mEq/l,Cl 98 mEq/l,LDH 177 IU/l,ALP 153 IU/l,CRP 5.12 mg/dl.
尿検査:pH 6.5,尿蛋白(+1),尿糖(-),尿潜血(+2),沈〓白血球1~4/HPF,赤血球50~99/HPF,尿中βHCG(-).便検査:メチレンブルー染色・グラム染色にて多核白血球を認めた.
腹部単純X線写真:明らかな異常を認めず.
心電図:異常なし.
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