読書療法 患者にすすめるこの1冊・20
『おおきな木』『ぼくを探しに』
古屋 聡
1
1山梨市牧丘病院
pp.432
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100305
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- 文献概要
私が勤める診療所は高齢の患者さんが多く,文章をすすめて読んでもらうことはめったにありません.しかし,時に悩める患者さん,診療所に実習に訪れる学生さん,ほかどんな方にも読んでもらえるように,本を準備しています.そのうちの大事な2 冊が上記のシェル・シルヴァスタインの本です.
『おおきな木』は,りんごの木とこどもの物語です.りんごの木で遊んで育ったこどもが,成長していく過程でその時々の望みを木に伝え,木はそれを実現すべく身を与えてこたえる.大人になったこどもは遠くに行ってしまうが,年老いて帰ってきて座るところを望んだ時,すでに切り株になっていたりんごの木は座る場所を提供できたのでうれしかった,という物語です.
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