読書療法 患者にすすめるこの1冊・18
『医者が心をひらくとき(上・下)』
早野 恵子
1
1熊本大学附属病院総合診療部
pp.246
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100262
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私は,つらいことや困難なことに出会った時には,ひたすら書く.このような時は筆がすすむ.まるで,外来で患者さんが堰を切ったように懸命にナラティブな世界を披露するように.そのような時の文章は,ふしぎなことに,活力やジョークに満ちていたり,とても前向きでパワフルだったりもする.
米国にも,書くことにより心癒されている医師がいることを知り,共感を覚えた.医療の現場で患者さんに寄り添っている医師が吐露したかった思いや患者さんの真の姿を知ることは,患者さんと医師双方になんらかの影響や行動変容をもたらすかもしれない.
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