Editorial
家庭医療学専門医に必要な教育とは
伴 信太郎
1
1名古屋大学医学部附属病院総合診療部
pp.945
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100201
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近年家庭医療に関心を示す医学生・研修医・若手医師が急速に増えてきており,“家庭医療学”の専門性の確立が緊急課題の一つとなってきています.この10年ほどの間に日本でも“家庭医療学専門医”を養成する研修プログラムが少しずつ増えており,現在,日本家庭医療学会を中心に家庭医療学の専門研修プログラムが検討されています.注意すべきは,ただでさえマンパワーが十分でない“総合する専門医”の領域で(“細分化する専門医”に対する“総合する専門医”については,2004年3月号の本欄参照),アメリカ式やカナダ式あるいはイギリス式の“家庭医”のプログラムを輸入するのではなく,日本の歴史,風土,国民の理解に即した養成のあり方を考えていくべきだということです.
家庭医養成のための卒後トレーニング期間は,カナダでは2年,アメリカ・ノルウェー3年,ニュージーランド4年,スウェーデン4年半,デンマーク5年とさまざまです.イギリスでは,2005年に,それまでの4年から5年に延長されました.
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