JIM Report
先端巨大症を疑った人に診察を受けるよう声を掛ける医師と患者の会
岡本 新悟
1
1奈良県立医科大学第三内科
pp.836-838
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100176
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普段,街頭で通り過ぎる人の顔をみて,ふとある疾患に特徴的な顔貌であることに気づくことがある.筆者も,街頭やプラットホームで出会った人で「先端巨大症に間違いない」と思った人は10名を下らない.一瞬は声を掛けようかと思うが,「もし間違っていたら」とか,「すでに治療を受けているかもしれない」と思い,声を掛けることはしなかった.
しかし今回,列車に乗り合わせた女性の特徴的な顔貌から先端巨大症を疑い,声を掛け,下垂体腫瘍を発見し手術で摘出することができた.ここではその経緯を紹介するとともに,医師が医療機関外で「ある疾患を疑った人に声を掛ける」ことの医療行為としての位置づけについても述べる.
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