増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル
Ⅰ.泌尿器科病棟管理の基本
泌尿器科診療とリスクマネジメント
平尾 佳彦
1
Yoshihiko Hirao
1
1奈良県立医科大学泌尿器科
pp.21-24
発行日 2002年3月30日
Published Date 2002/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904570
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泌尿器科領域疾患の一般的な診療における特色は,1)高齢者,2)カテーテリスム留置,3)複雑性尿路感染をはじめとする感染症,4)抗癌化学療法を受ける患者が多いことなどが挙げられる。一般的にわが国におけるハット・ヒヤリ事例を,厚生省の平成11年度医療技術評価総合研究事業「医療のリスクマネジメントシステム構築に関する研究」班の報告からみると,注射・点滴業務関係が31.4%と最も多く,次いで患者の転倒・転落(15.7%),与薬関係(12.9%),チューブ類の管理関係(6.3%)などが挙げられている1)。これらの頻度と泌尿器科入院患者の特色からみると,泌尿器科診療の対象には医療事故発生のハイリスク患者が多いことを示している。
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