Japanese
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綜説
JCウイルスの特徴とその感染様式—尿中JCウイルス亜型分類と人種との関連について
Urinary JC Virus Subtyping and Its Relationship with Human Races
北村 唯一
1
,
杉本 智恵
2
,
余郷 嘉明
2
Tadaichi Kitamura
1
1東京大学医学部泌尿器科学教室
2東京大学医科学研究所ウイルス感染研究部
1Department of Urology, Faculty of Medicine, The University of Tokyo
キーワード:
JCウイルス
,
感染様式
,
亜型分類
Keyword:
JCウイルス
,
感染様式
,
亜型分類
pp.905-914
発行日 2000年11月20日
Published Date 2000/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413903088
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東大医科研の余郷嘉明グループと共同して,永年にわたり尿検体を採取し,尿中JCV亜型を調査してきた。その結果,おおよそのJCV世界地図はでき上がった。尿中JCVはHTLV1などの血液中に検出されるウイルスとは違い,検体が尿なので採取が容易であり,しかも非常に陽性率が高く病原性がないことから,HTLV1などよりも人種の移動の推定に適していると考えられる。残念ながら,JCVの病原性についてはPML以外には見出せなかったが,人種移動の推定の方向でJCVの活用範囲は広いと考えられ,今後,世界地図の完成を目指して努力したい。
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